イントロダクション

幼い頃からおままごとや絵本に囲まれ、素敵な異性との出会いに憧れてきた主人公・仕草(しぐさ)。中学生になり「恋をすると可愛くなれる」と聞き、早速男子に告白して付き合うことに。期待に胸をふくらませるが、その先には思いがけない展開が待ち受けていた。「可愛いね」と耳元でささやく塾講師、芸術家気取りの高プライド彼氏やセクハラ&パワハラ上司、そしてついに出会えた優しく理想的な男性――彼らとの出会いを通し、仕草は自分にかけられていた“呪い”に気づき、自身と向き合っていく。

幼少期から思春期、大人になるまでのひとりの女性の恋愛経験を通し、人生で直面するさまざまな“呪い”をコミカルかつ辛辣にあぶり出していく映画『恋脳Experiment』主人公・仕草を演じるのは、2024年ヴェネツィア国際映画祭オリゾンティ部門出品で話題となった映画『HAPPYEND』での鮮烈な演技も記憶に新しい祷キララ。絵を描くことが好きで想像力豊かな仕草を好演する。大学時代の仕草の恋人・佐伯を演じるのは、映画やドラマ、MVなど各方面から引っ張りだこの平井亜門。2020年、映画館でロングラン上映となったヒット作『アルプススタンドのはしの方』での演技が各方面から高く評価され、以後、数多くの映画に立て続けに出演。本作では仕草と同じ美術大学でコンテンポラリーダンスに情熱を注ぐ、ストイックで高慢な“芸術家気取り”のキャラクターを自然体で演じる。社会人になった仕草を優しくフォローする金子役には、近年次々と話題作に出演する中島歩。今年はカンヌ国際映画祭で国際映画批評家連盟賞受賞をした映画『ナミビアの砂漠』のほか、大ヒットドラマ『不適切にもほどがある!』などに出演。映画『HAPPYEND』では、祷キララと再び共演を果たしている。

監督を務めたのは、アニメーション制作を中心に活躍している岡田詩歌。2021年、東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻の修了作品として制作した短編『Journey to the 母性の目覚め』が「第43回ぴあフィルムフェスティバル」のPFFアワード2021で審査員特別賞を受賞。その後、橋口亮輔監督や荻上直子監督、李相日監督、石井裕也監督などを世に送り出してきたPFFスカラシップの対象者に選出され、本作で実写長編デビューを果たした。これまでも女性性やジェンダーをテーマにした作品を多く手がけ、本作では「恋愛にまつわる強迫観念」をテーマに脚本(共同)と監督を務めた。

ストーリー

幼い頃からおままごとやお姫様ごっこをして遊ぶのが好きだった山田仕草(やまだしぐさ)。中学生になり、女子校に通う仕草(大月美里果)は、塾からの帰り道、同じ塾に通う晴人と女子がケンカをしているのを見かける。ひとりになった晴人を、仕草は追いかけて声をかける。「もしよかったら私と付き合ってください!」。晴人は、名前も知らない仕草からの突然の告白に驚きながらも二つ返事でOKする。しかし、その後、仕草には思いがけない展開が待ち受けていた。

数年後、美大生となった仕草(祷キララ)は、就職活動中。同級生の恋人・佐伯翔太(平井亜門)は、コンテンポラリーダンスに情熱を注いでいる。佐伯は自分が取り組んでいる卒業制作について熱く語り、仕草の話に耳を傾けないばかりか就活をする同級生たちをこき下ろす。後日、自分が卒業制作の準備がうまく行かない原因は恋愛をしているせいだと思い、仕草に一方的に別れを告げる。

大学を卒業後、デザイン事務所に就職した仕草は、憧れのデザイナー・西川(小林リュージュ)の下で働き始める。西川はセクハラ、パワハラが常習化していた。休日、仕草は西川の自宅で開催されるホームパーティに呼ばれるが、そこでもこきつかわれる。そんな中、ホームパーティに参加していた西川の元同僚・金子エイジ(中島歩)は、仕草の姿を見かねて手伝ってくれる。仕草はついに“理想的な男性”に出会えたかに見えたのだが…。

キャスト

祷キララ

Kirara INORI(山田仕草 役)

2000年3月30日生まれ。大阪府出身。
2015年公開の映画『Dressing UP』(安川有果監督)で映画初主演を務め、「第8回シネアスト·オーガニゼーション大阪」CO2新人賞、「第14回 TAMA NEW WAVE」ベスト女優賞などを受賞。『ハッピーアワー』(15/濱口竜介監督)、『サマーフィルムにのって』(21/松本壮史監督)、『忌怪島/きかいじま』(23/清水崇監督)、『HAPPYEND』(24/空音央監督)など話題作に出演。テレビドラマは「シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。」(20/ytv)、「瑠璃も波瑠も照らせば光る」(22/CX)、「孤独のグルメseason10」(22/TX)や、AppleTV +配信中のドラマ『PACHINKO2』にも出演。

平井亜門

Amon HIRAI(佐伯翔太 役)

1995年9月28日生まれ。三重県出身。
俳優・モデル・シンガーソングライター。「Sony Music✕smartオーディション2017」でグランプリを受賞。ドラマ「恋愛ドラマな恋がしたい3」(09/ABEMA)、映画『アルプススタンドのはしの方』(20)で注目を集める。映画『MOON and GOLDFISH』『このハンバーガー、ピクルス忘れてる。』主演。ドラマ「ガチ恋粘着獣」「初恋不倫」ほか、アニメ「UniteUp!」五十鈴川千紘役として活動中。2025年1月公開予定の映画『ミッシング・チャイルド・ビデオ』では、初のホラー映画に挑む。

中島歩

Ayumu NAKAJIMA(金子エイジ 役)

1988年10月7日生まれ。宮城県出身。
2013年、舞台「黒蜥蜴」で俳優デビュー。初主演映画『グッド·ストライプス』(15/岨手由貴子監督)で第7回TAMA映画賞最優秀新進男優賞を受賞し、映画『いとみち』(21/横浜聡子監督)、『偶然と想像』(21/濱口竜介監督)で第35回高崎映画祭最優秀助演俳優賞を受賞した。近年は『サイレントラブ』(24/内田英治監督)、『四月になれば彼女は』(24/山田智和監督)、『ナミビアの砂漠』(24/山中瑶子監督)、『HAPPYEND』(24/空音央監督)など話題作への出演が続く。公開待機作は、2025年1月公開予定『敵』(25/吉田大八監督)など。

河井青葉

Aoba KAWAI(山田仕草の母・菫 役)

1981年東京都出身。10代からモデル活動を始め、20代で女優活動をスタート。以降、多くの映画・ドラマで活躍する。2015年に『お盆の弟』(大崎章監督)、『さよなら歌舞伎町』(廣木隆一監督)で第37回ヨコハマ映画祭助演女優賞を受賞。2022年に『偶然と想像』(21/濵口竜介監督)で第35回高崎映画祭最優秀主演俳優賞を受賞。主な出演作は『私の男』(14/熊切和嘉監督)、『マエストロ!』(15/小林聖太郎監督)、『続 深夜食堂』(16/松岡錠司監督)、『二重生活』(16/岸善幸監督)、『あゝ、荒野 前後編』(17/岸善幸監督)、『こどもつかい』(17/清水崇監督)、『愛しのアイリーン』(19/吉田恵輔監督)、『ミドリムシの姫』(22/真田幹也監督)、『雑魚どもよ、大志を抱け!』(23/足立紳監督)、『あんのこと』(24/入江悠監督)、『ルート29』(24/森井勇佑監督)、『ガンニバル』(Disney+)、『忍びの家‐House of Ninjas‐』(NETFLIX)など。

大月美里果

Mirika OTSUKI(山田仕草(14歳) 役)

2010年12月22日生まれ。北海道札幌市出身。2023年にNHK特集 BS4Kドラマ『おもかげ』で俳優デビュー。BS-TBS木曜ドラマ23『夫婦の秘密』(24)でレギュラー出演。
現在「豊田通商」、「資生堂エリクシール」、「東急不動産BRANZ」ほか多数のCMに出演 中。

佐藤和太

Kazuta SATO(後藤晴人 役)

2006年5月19日生まれ。千葉県出身。
TBS「天皇の料理番」、NHK「西郷どん」、映画『WOOD JOB!神去なあなあ日常』(14/矢口史靖監督)、『モンスターズ・ユニバーシティ』(13)日本語吹き替えなど。幼い頃からドラマ、映画、声優など多岐に渡り、出演。近年の出演作品としては、『女子と男子 Girls and Boys』(24/廣原暁監督)等。

二見悠

Yu FUTAMI(栗原昌文 役)

千葉県出身。モデルとしてデビュー後、映画『ソレダケ / that's it』(15/石井岳龍監督)に出演したことを皮切りに、俳優としても活動の幅を広げる。出演作日『魔法少年☆ワイルドバージン』(19/宇賀那健一監督)、『もみの家』(20/坂本欣弘監督)等。ドラマ、広告、MV等幅広く活動中。

中山雄斗

Yuto NAKAYAMA(丹下 凌 役)

1995年1月6日生まれ。福岡県北九州市出身。
2018 年より俳優活動を開始し映画や舞台、MV等で活躍。主な出演作として映画『ナマズのいた夏』(主演・24/中川究矢監督)、『monday In Sunday』(主演・24/哲太郎監督)、『Lelaina-リレイナ-』(主演・24/長棟航平監督)、『ココでのはなし』(24/こささりょうま監督)、『朝がくるとむなしくなる』(23/石橋夕帆監督)、TOKYO MX「きみの継ぐ香りは」、NHK「光る君へ」、「きって、つなげる」、「SIX HACK 検証」。ハイバイ「ヒッキーカンクーントルネード」舞台)、20th Century「旅立ちの鐘」(MV)等。

門田宗大

Sodai KADOTA(塚本一生 役)

主な出演作は、舞台『ハリー ・ポッターと呪いの子』(スコーピウス・マルフォイ役/22〜24)、『いきなり本読み!in浅草九劇』(24)、映画『今日から俺は!!劇場版』(20/福田雄一監督)、『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』(23/金子由里奈監督)、『赫くなれば其れ』(主演・21/猫目はち監督)。

関谷翼

Tsubasa SEKIYA(城戸樹里亜 役)

2008年8月7日生まれ。
主な出演作に映画『ダンスウィズミー』(19/矢口史靖監督)等。

小林リュージュ

Ryuju KOBAYASHI(西川 敦 役)

1989年5月30日生まれ。神奈川県出身。
2011年、『恋の罪』(園子温監督)で映画デビュー。同年、岩松了が作・演出を手がけた「カスケード やがて時がくれば」で初舞台。『こっぱみじん』(14/田尻裕司監督)、『走れ、絶望に追いつかれない速さで』(16/中川龍太郎監督)で注目を集め、『横須賀綺譚』(20/大塚信一監督)で映画初主演を果たす。近作に『二人静か』(23/坂本礼監督)、『若武者』(24/二ノ宮隆太郎監督)、『心平、』(24/山城達郎監督)、『傲慢と善良』(24/萩原健太郎監督)等。

小野まりえ

Marie ONO(西川麻理恵 役)

1986年生まれ。2002年NHK大河ドラマ「利家とまつ」てる役で俳優デビュー。2004年「四谷学院」のCMに出演し話題に。同年『爛れた家~蔵六の奇病~/熊切和嘉監督作品』で映画初主演。以降映画を中心に活動。2013年公開映画『紲~庵治石の味~』ではヒロイン田島結維役を演じ、IMA(インターナショナルムービーアワード)優秀主演女優賞を受賞。2018年公開映画『リバースダイアリー』(本田綾役) ではニース国際映画祭助演女優賞を受賞。

川郷司駿平

Shunpei KAWAGOSHI(村崎雅人 役)

1995年3月12日生まれ。千葉県出身。
2012年主演映画『震動』でデビュー。主な出演作は、映画『ダブルミンツ』(17/内田英治監督)、『獣道』(17/内田英治監督)、『内回りの二人』(18/柴野太朗監督)など。ショートドラマ「一生わたしを選んでくれないあなたへ」が配信中。2025年には公開待機作が控えている。

佐藤京

Kyo SATO(黒岩藍美 役)

1997年11月21日生まれ。秋田県出身。
周りを惹きつける笑顔とはじける明るさが魅力。
2023年公開の映画『札束と温泉』では殺し屋役を熱演、陽と陰をコメディタッチで演じ分け好評を得る。着ぐるみでの芝居に挑戦した映画『いつもうしろに』が2024年3月にシアターイメージフォーラムにて公開。

中島多羅

Tara NAKAJIMA(岸部美誠 役)

5歳よりバレエを始め、15 歳で単身渡米。ヒューストンバレエで研修を経て、チェコ・オストラヴァ国立劇場・クロアチア・スプリト国立劇場にてソリストとして活躍。2017年、拠点を日本に移してからは、モデルtaraとして雑誌、カタログ、CMなど多数出演。さらに絵本の翻訳(「チュチュをきたトラ」(文化出版局))、エッセー執筆、ヴィーガン料理のレシピ開発など幅広く活躍している。2021年には芸術監督・野田秀樹氏が立ち上げた東京演劇道場の2期生メンバーに合格し、俳優として活動をスタート。2024年「鬼平犯科帳」テレビシリーズ・劇場映画『鬼平犯科帳 血闘』におたね役としてレギュラー出演。

スタッフ

監督

岡田 詩歌(おかだ しいか)

1996年生まれ、東京都出身。東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻修了。エロスや愛、ジェンダーをテーマにした作品を制作している。大学院修了作品の短編アニメーション『Journey to the母性の目覚め』がPFFアワード2021審査員特別賞を受賞。第29回PFFスカラシップの権利を獲得して制作した本作『恋脳Experiment』で商業映画デビュー。
現在は、アニメーションを中心とした映像作家としても活躍中。主な仕事に、木村拓哉 MV「NEW START」(監督/2020年1月発売アルバム『Go with the Flow』収録曲)、日本テレビ系「ヒコロヒー× 霜降り明星せいや 清純異性交遊」(ロゴ、オープニング映像制作/2021年12月放送)等。

1984年から始まった、「ぴあフィルムフェスティバル」がトータル・プロデュースする映画製作プロジェクト。「PFFアワード」の入賞者から選ばれた監督とオリジナル長編映画を製作する。主な作品に、橋口亮輔監督『二十才の微熱』、李相日監督『BORDER LINE』、荻上直子監督『バーバー吉野』、内田けんじ監督『運命じゃない人』、石井裕也監督『川の底からこんにちは』、工藤梨穂監督『裸足で鳴らしてみせろ』など。

撮影

熊倉 良徳

1977年新潟県出身。日本大学芸術学部映画学科撮影コース卒業。撮影助手として石坂拓郎、月永雄太、鯵坂輝国氏など様々な撮影監督と共に多数の映画・CM・MVに携わる。『るろうに剣心 The Final/The Beginning 』(21)Bカメラ担当。2024年テレビ東京の深夜ドラマ『晩酌の流儀シーズン3』(24)撮影。

照明

大和久 健

1981年千葉県出身。小学生の時に大林宣彦監督作品『水の旅人 侍KIDS』(93)で、出演者の伊藤歩を見た事がきっかけで映画の仕事に興味を持つ。日本大学文理学部哲学科4年時に井土紀州監督作品『ラザロ』(07)に参加。現在は照明技師として活動中。
主な作品として鎌田義孝監督作品『TOCKAタスカー』(23)等。

録音

豊田 真一

専門学校卒業後、映画制作会社勤務を経て独立し、多数の映画、ドラマの録音を担当。主な映画作品は『アオハライド』(14)、『僕だけがいない街』(16)、『青空エール』(16)、『羊と鋼の森』(18)、『フォルトゥナの瞳』(19)、『記憶屋 あなたを忘れない』(20)、『ハニーレモンソーダ』(21)、『桜のような僕の恋人』(22)、『今夜、世界からこの恋が消えても』(22)、『耳をすませば』(23)などがある。

美術

園部 陽一郎

1985年岐阜県出身。小道具・装飾を経て、2016年より美術部としてのキャリアをスタート。近年は『今際の国のアリス シーズン2』(22)、『ちひろさん』(23)、『極悪女王』(24)、『国宝』(25年6月公開予定)などに美術助手として参加。岡田監督とは小道具助手として参加した『バクマン。』(15)以来9年ぶりの再会。

美術

井上 心平

1974年兵庫県神戸市出身。青山学院大学卒業後、映画美術の世界に入る。2022年、会社Angelfish設立。近年の主な作品に、『そこのみにて光り輝く』(14)、『きみはいい子』(15)、『オーバー・フェンス』(16)、『生きてるだけで、愛』(18)、『ケイコ 目を澄ませて』(22)、『マイ・ブロークン・マリコ』(22)、『正欲』(23)、『ぼくが生きてる、ふたつの世界』(24)等。

音楽

samayuzame

14歳から独学でDTMを学びながらニコニコ動画などで活動を始め、2018年よりシンガーソングライターとしての活動を始める。
2021年に東京藝術大学を卒業後、作詞作曲編曲から自らのブランディング、ミュージックビデオのプロデュースに至るまで活動のすべてを自身で行っている。
圧倒的な作曲・編曲スキルはもちろんのこと、現代に生きる芯のある女性としての儚さと強さ、暴力的かつ美しい言葉遊び、音作りは聴くものを不穏で妖艶な世界に誘う。
2023年1月より、楽曲提供を行う際の別名義として“糸井塔(イトイトウ/Itoi toe)”を設け、アーティストへの楽曲提供や長編映画の劇伴、ゲームのサウンドトラック制作などジャンルを問わず活動中。

編集

髙橋 幸一

1971年群馬県出身。1999年に『サディスティック&マゾヒスティック』で技師デビュー。以来、編集者として『トウキョウソナタ』、『ブタがいた教室』(08)、『悪夢のエレベーター』(09)、『その夜の侍』(11)、『クリーピー 偽りの隣人』(15)、『散歩する侵略者』(16)、など黒沢清監督作品や、『老後の資金がありません!』(19)、『そして、バトンは渡された』(20)など前田哲監督作品に多く携わる。
最近の作品では、『スイート・マイホーム』(23)、『ロストケア』(23)、『Cloudクラウド』(24)など。

整音

横山 大資

整音、音響効果。学校卒業後、ポストプロダクションスタジオに入社し整音のキャリアを積む。2021年、音効会社デジタルサーカス入社。整音、音響効果のスキルをいかし、複合的な音響設計を目指す。近年の主な作品として、政成和慶監督作品『きみといた世界』(24)等。

コメント

こういうキラキラした砂糖菓子みたいな地獄を
生きてるんだよな〜わたしたち!
と頷きながら眩しく苦しく痛快でした。

―小林エリカ(作家・アーティスト)

我々男の恥ずかしさは細部にわたって観察されている……。
虚勢も、プライドも、自信も、不安も、
成長することや大人になることでさえも、
なんと恥ずかしいものなのだろうって、
観ながらずっとヒリヒリさせられました。

―清田隆之(文筆業・「桃山商事」代表)

『恋脳Experiment』は「恋愛をすれば幸せになれる」と教えこむこの社会で、
「恋愛をしなくても幸せになれる」と知るまでの物語であり、
それでもときには揺れ動くこともあると肯定する物語でもある。

―児玉美月(映画文筆家)

作品制作を目的化することで、
自分の居場所を作っている創作者たちの視点で描かれた一方通行の恋模様は、
奇妙に歪んで、可愛らしく、可笑しい。

―山村浩二(アニメーション作家・絵本作家)

人をモノ化してくるすべての言葉に毒されて、
自分のお腹から出る言葉すら呪いになってしまうことがある。
言葉以外の「表現」の道で、狂気をお焚き上げして、
人の魂をつかむまでのexperiment。
みていて、私の中のグロテスクで軽率な悪意が昇華されていきました。

―恩蔵絢子(脳科学者)

自意識やコンプレックスは、
さっさと消え失せて欲しいのに
一生付き合っていかないといけない呪いだ。

じゃあ我々はどう生きればいいのか? 諦めるのか?

そんなモヤモヤをアートとユーモアで包んでくれて、
ハッピーな気持ちにしてくれる!魔法の映画!

―林健太郎(映画プロデューサー)

愛する呪いにかかった世界中の仕草たちよ、踊りましょう!
たとえ「カルアミルク」の歌詞が私の話のようだとしても、
昨日の仕草より今日の仕草のほうがいいでしょうから。

―クォン・ミンジ(イラストレーター/韓国)

この作品を本当に気に入りました。
スマートでウィットに富んだやり方で、
シリアスなジェンダー問題を扱っているのが素晴らしい。
悲しいことに、ポーランドでもよくあることなのです。

―マ-ヤ・ピエラク
(ファイブ・フレーバーズ・アジア映画祭プログラマー/ポーランド)

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